ブロックチェーンで何ができるのか?

 「結局ブロックチェーンって何ができるの?」についてお話しする機会があったので、ブログにも記載します。今回は開発者向けの詳しい仕組みについては省きますが、別の記事でご紹介しようと考えています。

 

目次

  1. 間に人がいなくても、安全な取引ができる
  2. 所有権管理が簡単にできる
  3. 信頼性の高いデータを増加させることができる
  4. 自動で施行されるルールを簡単に作ることができる 

 

①間に人がいなくても、安全な取引ができる

 ブロックチェーンを利用することで、第三者がいなくても安全な取引を行うことができます。これはブロックチェーン上で第三者がいなくてもデータが正しいことを証明できるからです。ブロックチェーン上のデータは過去から現在に至るまで全員で管理・利用でき、かつデータの改竄を試みると改竄者に不利になるように設計されているため、改竄のインセンティブがなくなります。

 今まで、相手から提供されたデータが正しいことを証明することがが容易ではありませんでした。そのため、審査機関などの第三者を取引に介入させることで、データの正しさを検証し、取引の安全性を確保していました。しかし、第三者にデータの検証を行ってもらうためには費用が掛かります。この費用が取引の費用に上乗せされるため、取引参加の障壁になっていました。また、第三者の検証が正しいことを完全に保証することができないため、政治的圧力などで知らないうちに情報が歪められている可能性があります。

 このような問題に対して、ブロックチェーンが解決策を提示してくれます。ブロックチェーンを利用することで特定の人・組織に依存することなく、取引参加者間だけで安全な取引ができるため市場が活性化し、新たなサービスが生まれると期待されています。

 

②所有権管理が簡単にできる

 ブロックチェーンを利用することで所有権管理を簡単に行うことができます。これは、ブロックチェーンを利用することでデータの正しさが保証されることに加えて、デジタル上に希少性を表現できるからです。

 例えば、音楽コンテンツの取引について考えます。今まではインターネット上で音楽コンテンツを販売する際、音楽コンテンツはデジタルデータのため簡単に複製できてしまいます。そのため音楽コンテンツの価格が過小評価されている可能性があります。せっかく価値のあるコンテンツを作成しても悪意のある第三者に複製されて利用・販売されてしまえば、作成者の金銭的取り分が減少するため、良いコンテンツほど作成者が市場に供給するインセンティブが減少します。

 ブロックチェーン上では音楽コンテンツの取引履歴が整合性を担保された状態で参加者全員で利用できるため、現在誰が音楽コンテンツを所有しているのかを証明できます。また、音楽コンテンツの発行数を制御できるため希少性が担保されます。

 これによりデジタルコンテンツが正常な市場価格で取引できるされるため、市場に良質なデジタルコンテンツが供給されます。

 

③信頼性の高いデータを増加させることができる

 上記で説明した通り、帰属元が証明された正しいデータを市場に供給されるため、帰属元が信用できないヒト・組織の場合データの信頼性が低いとして市場から排除することができます。

 これは、近年問題になっているフェイクニュース等の不正データの排除につながり、利用者のデータ利用環境が改善されます。

 

④自動で施行されるルールを簡単に作ることができる

 ブロックチェーンは「正しいデータ」を管理できるため、絶対に施行させたいルールをプログラムし、「正しく施行されるルール」をブロックチェーン上で管理・利用することができます。これをスマートコントラクトと呼びます。

 例えば違約金に関する契約について考えてみます。今まで違約金の契約をするだけでは、違約金発生イベントが起こったとしても確実に違約金を回収できる保証はありませんでした。これは契約と執行が分離されていることが原因です。そのため保険会社を介すなどのリスクヘッジをされてきましたが、取引コストが増加することで、良質な顧客が費用を払いすぎるという問題が発生しています。

 しかし、取引者相互の資産をブロックチェーン上で管理し、ブロックチェーン上で「あるイベント(ここでは違約金に関するイベント)が発生した場合、ブロックチェーンで管理されている資産の所有権を被違約者に移す」といった契約を結べば、そのイベントが発生した場合、自動的に違約金を回収できるようになります。

 

 このように、ブロックチェーンはこれまで解決が困難とされていた問題への根本的解決を提供し、社会の発展に寄与すると期待されています。しかし、データを全員で利用できることは倫理的な問題が発生しますし、電力の問題、スケーラビリティーの問題など普及に向けての課題はたくさん存在しています。

 今後、これらの課題を実際に対処しているビジネスを紹介します。